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亀田問題に物申す?

 8月2日のボクシング世界タイトル決定戦で,亀田興毅選手が勝利した。僕の素人目では「これは亀田の負けだな」という感想であった。そう感じたのは僕だけではないようだ。この問題について,いろいろな報道がなされているのは,ご承知の通りである。
 当日,Yahooに「ランダエタと亀田どちらが勝利と思うか」というアンケートがあった。95%位がランダエタ選手の勝利に投票していた。有名な「きっこのブログ」http://kikko.cocolog-nifty.com/kikko/ では,この試合結果に関してアンケートを採ったそうである。その結果,「13767通の有効票のうち、「亀田の負け」と「亀田の八百長」に投票した人が「13755人」で、「亀田の勝ち」に投票した人が「12人」てことだ」そうである。
 研究者たる者,この結果を見て「やはり,そうなんだ・・・」と思ってはならない。ここで思い浮かぶのは,社会調査法を知る者にとって有名な「1936年のアメリカ大統領選挙前の世論調査」である。以下に示す数字については,諸説あるようだが・・・。
 当時,「ルーズベルト候補とランドン候補のどちらが勝利するか」という世論調査が行われた。リテラリー・ダイジェスト社は,約1000万件に調査を依頼し,約237万ほど回収したところ,ランドン候補が有利との結果となった。その一方,ギャラップ社は,割当法を用いて,2000人程のデータを得た。その結果,ルーズベルト候補が有利との結果となった。
 実際に大統領選に勝利したのは,ルーズベルトであった。データの数が多ければ多いほど良い訳ではなく,母集団を代表しているサンプルを得ることが重要なのである。この2つの調査は,こうした教訓を示した例として,しばしば紹介されている。
 話を戻すことにしよう。確かに,インターネット上では,圧倒的に「ランダエタ選手の勝利」と認識されているようだ。しかしながら,インターネット利用者,ましてや,敢えて投票に参加する人々の意見が,どれだけ日本人の意見を代表しているのかは疑わしい部分があるのではなかろうか。個人の感情としては,多数派?の95%に共感しているのだが,理屈では,インターネット上の投票を鵜呑みにして良いのかと考えてしまうのである。
 夏目漱石の『草枕』の冒頭に「知に働けば角がたつ。情に棹(さお)させば流される」とある。理屈で「インターネット上の投票を鵜呑みにしてよいのか」と主張すれば,角が立ちそうであるし,多くの人のように「亀田選手の負け」という主張をすれば,流されてしまっているようにも感じる。「とかくこの世は住みにくい」とはよく言ったものである。
 この試合は,ながら視聴でみていたので,「窮屈だ」と感じるまで「意地を通す」つもりはないので,念のため。

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